2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧
荒廃したソウル市中で繰り広げられるカーチェイスを光と音、そしてゾンビたちが彩る 前作『新感染 ファイナル・エクスプレス』は疾走する高速鉄道という極めて映画的な舞台を組み込む事で手垢にまみれたジャンルでもあるゾンビ映画に新しい風を吹き込んだ快…
映画雑誌「映画秘宝」の編集長、岩田和明氏が「映画秘宝」に(正確には岩田編集長が出演したラジオ番組の内容に)批判的なツイートをした女性に対し、「死にたい」とか何とか、気色の悪いDMを送り付けた件で大きな問題になっている。 岩田氏の行った事は脅迫…
1月も終わろうかというのに、今さら2020年のベスト10を発表するのも間の抜けた話だが、個人的な踏ん切りを付けるために書いておく。新型コロナウイルスの影響で新作映画の公開が延期され、また緊急事態宣言の発令によって映画館に行く機会が減った事もあり、…
監督と女優の、画家とモデルの、そして映画と私たちの、幾重にも折り重なる視線のドラマ セリーヌ・シアマ、というと27歳の時に撮ったデビュー作『水の中のつぼみ』が劇場公開されたものの、その後の監督作については日本ではなぜかソフト化もされていない。…
帝国植民地主義を吸血鬼に例えるなら、バクラウの住人はヴァンパイアハンターなのだ 私は、本作を何の予備知識も持たずに観たので、冒頭の宇宙空間を映したショットから、ブラジル産の侵略SFか何かなのかな、と予想したのだが、全然そんな映画ではなかった……
何かを捨て、忘れようとしても宙ぶらりんになった感情はいつまでも追いかけてくる 『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』は、カンニングという一風変わったテーマを扱ったなかなかの秀作で、タイ映画といえば猛烈な勢いで睡魔に襲われるという意味で評価す…
あらゆる問題を主演2人の人柄の良さで解決していくSFコメディ あの『ビルとテッド』シリーズ、29年ぶりの新作がとうとう完成し、日本でも公開されたというのだから世の中何が起こるか分からないものだ。確かに、熱狂的なファンのいるカルト作であった事は確…
結局のところ私たちは、生身の他者をどうしても求めてしまう 私には親しい友人というのが一人もいない。一応、結婚して子供もいるのだが、家族以外の誰かと接する機会がほとんど無いので、休日も家でゲームをしたり本を読んだり、たまに出掛ける事があっても…