事件前夜

主に映画の感想を書いていきます。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

キム・ドヨン『82年生まれ、キム・ジヨン』

私の家は共働きである。子供が小さい頃は妻が育児休暇を取り、職場に復帰した後も小学校を卒業するまでは時短勤務を続けている。妻の勤務先は一部上場企業で労働組合もあるから、出産した後の女性の働き方について、ある程度融通が効く様だが、それでも職務…

青山真治『空に住む』

多部未華子と岸井ゆきのが共演するというから、今泉力哉の新作かなと思って観に行ったところ、何とびっくり、青山真治の7年ぶりの新作だった。コロナ禍の影響で公開が延期となった今泉監督の『街の上で』と混同していたらしい。それにしても、青山真治と黒沢…

ベンジャミン・ターナー他『メイキング・オブ・モータウン』

スティービー・ワンダー、マービン・ゲイ、ジャクソン5などを輩出し、アメリカのみならず世界中のポップ・カルチャーに多大な影響を与えたレーベル、モータウンが創立60周年を迎えた。それを記念して作られた本作では、モータウンの創設者であるベリー・ゴー…

ソフィア・コッポラ『オン・ザ・ロック』

主人公のローラ(ラシダ・ジョーンズ)は、夫のディーン(マーロン・ウェイアンズ)が新人の女性社員と残業や出張を繰り返す事を不審に思い、やがて浮気を疑い始める。そこで、自分の父親フェリクッス(ビル・マーレイ)と共に探偵まがいの調査を開始。夫を…

S・クレイグ・ザラー『ブルータル・ジャスティス』

S・クレイグ・ザラーの新作が、日本で初めて劇場公開された!と言って、喜ぶ人が何人いるのだろうか…『トマホーク ガンマンVS食人族』も『デンジャラス・プリズン ―牢獄の処刑人』もDVDスルーだった事を考えれば喜ぶべきなのだろうが、それにしても日本国内…

ディアオ・イーナン『鵞鳥湖の夜』

最近、日本のお笑い界では第七世代と呼ばれる若手芸人たちが非常に人気らしいが、中国映画界においても第七世代とも言うべき監督たちが登場し、国際的にも大きな注目を集めている様だ。ここで、中国映画界の歴史について簡単に解説する…とかっこいいのだが、…

キム・スンウ『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』

私は『宮廷女官チャングムの誓い』なるドラマを観た事がない。以前勤めていた会社の同僚のオッサン(全く仕事はできないが、とにかくいい人だった)が、聞いてもいないのにこのドラマの話ばかりしていたので、日本でも人気があった事は知っているものの、そ…