事件前夜

主に映画の感想を書いていきます。

緊急事態不機嫌日記(5/18~5/21:終)

5/18
今週は月曜日と金曜日が出勤日。帰宅すると「特別定額給付金」の申請書が届いていたのでさっそく記入。世間では、オンラインで申請しようとした人々がマイナンバーカードのパスワードを忘れて市役所に殺到したり、入力ミスが多発して逆に手書きの申請書より確認に時間が掛かったり、てんやわんやである。いつも自己責任自己責任ってうるさいんだから、「パスワード忘れたり、誤記のあった奴には払いません!自己責任だから!」とか言ってやればいいのに、と思う。夕食に自宅で焼き鳥を作ってみる。意外と上手くいけたが、案の定、家族は気に入らないのかほとんど食べず、自分で消化する。だから、食事を作るのは嫌なんだ。
5/19
テレワーク。遅い昼食に「スシロー」のテイクアウトをネットで注文。取りに行ってみると、店はガラガラだった。平日の中途半端な時間ではあったものの、緊急事態宣言が解除されたのにこの有り様では…暗澹たる気持ちになる。
夕方、ジョン・カサヴェテス『オープニング・ナイト』を鑑賞。これは傑作!精神のバラ寸を崩した女を主人公にしている点、ショービジネスを舞台にしている点、という意味で『こわれゆく女』『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』を思わせるが(実際、両作の主人公を演じたジーナ・ローランズとベン・ギャザラが主演)、謎のオカルト映画的展開を盛り込みなつつ、演じるとはどういう事かという俳優論的テーマから、やがて生きる事、自由になる事への切実な希求が浮かび上がってくる。やっぱり、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などとは格が違う。
5/20
夏の高校野球大会が中止という事で、頭おかしいんじゃねえの?「他の競技が公式大会を中止をしている中で、野球だけ特別扱いはできない」とか、そんなもん運営側がリスクを引き受けるかどうか、腹の括り方の問題だろう。「あくまで高校野球は教育の一貫だから」とかいう訳のわからん理由で見せかけの公平性を大事にするんだったら、学校の再開もオンライン授業も実施できない地域に合わせて中止しろよ。最悪、感染者が減っていない都道府県だけ棄権させたらいいだろう。何で低い方に合わせようとするんだよ。そんな事をしてたら経済も回復しないし、日本ごと沈没するわ。
ポン・ジュノほえる犬は噛まない』を鑑賞。集合住宅とその周辺に舞台を絞った非常にコンパクトな作りでありながら、先の読めないストーリー、日常的な空間を瞬時に異世界へと変貌させるショットなど、さすがにポン・ジュノというべき長編デビュー作。『空気人形』が印象的だったぺ・ドゥナがひたすら可愛い。
5/21
いよいよ、大阪でも緊急事態宣言が解除された。私の生活圏内の全てで緊急事態宣言が解除された事になり、また一部の映画館も5/22から開業するという事で、この日記も終わり。最後の方は本当に書くのが辛くて辛くて、私は日記というのがとことん向いていない人間なのだな、と痛感した。
で、黒川検事長が緊急事態宣言下で新聞記者たちと賭け麻雀をやっていた事が文春にすっぱ抜かれて辞職、と相成った。良いオチが着いたなあ、というところである。それにしても、安倍政権の醜聞というのはなぜこんなにしょうもない話に落ち着いてしまうのか。モリカケ問題にしても、桜を見る会にしても、本来は公文書の改ざんや公金の私的流用といった問題をはらんでいたはずなのに、最終的には忖度がどうとか、レシートがどうとか、といったしょうもない話に収束していった。そして、このしょうもなさこそが安倍政権をここまでの長期政権にした要因だったと思うのである。話がこの様に些末などうでもいい方向へずれればずれるほど、国民もだんだん呆れてきて、いつまでもこの話を追及している野党に対し「もういいよ、こんなアホみたいな話は!いつまでやってんだ!」という気持ちになってくる。その意味で、河井元法相の公職選挙法疑惑は、当初は車上運動員のギャラを1日1万5千円から3万円に増やした、というしょうもない話から始まって、そこから選挙前に票の取りまとめを依頼する意図で金をバラ撒いていて、という大きい話に発展するという今までと逆のパターンになっているので、意外と安倍政権にとっての致命傷になるのかも知れない。
という事で、この日記はもう終わり!近々、映画館に出掛けて映画評を書いていきたいと思います。